接戦を落とした中日ナインは、消化試合とは思えないほど一様に足取り重く引き揚げた。森繁和監督(62)は敗戦を語らず。7回2失点で8敗目の小笠原慎之介投手(19)も表情を曇らせていた。

 小笠原は好投したが、1-0の6回に同点ソロを浴びた。リーグ最多の21被本塁打でシーズンを終えることが濃厚になった。7回には1死満塁から内野ゴロで決勝点を奪われ「粘り負けです」と悔しがった。東海大相模3年夏の甲子園を制した左腕は、高校から通算10度目の甲子園での登板で、初黒星を喫した。

 またセーブ部門では、阪神ドリスを追っていた田島慎二投手(27)の初タイトル獲得が消滅した。新人王候補の京田陽太内野手(23)は4打数無安打に終わり、今季149安打のまま。リーグ新人記録の153安打まで残り1試合で4安打が必要になった。

 又吉克樹投手(26)は8回に3番手で50試合目の登板。入団から4年連続での大台達成になった。今季は先発でも9試合に投げており、文字通りフル回転している。