スーパーサブになってくれ! 右膝故障からの完全復活を目指す阪神のルーキー糸原が、CSファーストステージからの切り札として期待された。

 9日、二塁手上本が寝違えのため、甲子園で行われた全体練習を欠席。室内で別メニューとなった。守備の要であるショート大和も5日中日戦で左足首を痛め、全快ではない。金本監督は「できればショートと両方やってほしいんだけどね。大和もちょっと足が不安だから」と、二遊間のスーパーサブ的な役割を期待した。

 プロ1年目の今季は7月に右膝靱帯(じんたい)損傷を負って戦線離脱したが、ガッツと勝負強さは際立っていた。特にリーグ覇者の広島戦では35打数12安打で打率3割4分3厘。敵地マツダスタジアムは同3割7分5厘をマークしている。直球に振り負けない力強いスイングは糸原の持ち味でもある。

 糸原はこの日、みやざきフェニックス・リーグ巨人戦に3番二塁で出場。3打数無安打1盗塁と快音こそ聞かれなかったが、守備では横っ跳びをみせるなど気迫十分。「(CSに)チャンスがあれば任されたところで頑張りたい。カープは相性がいいし、いいイメージを持っている。自分のバッティングを心掛けていきたい」と目を輝かせた。上本、大和の二遊間コンビは14日のCSファーストステージ開幕には間に合う見込みだが、さらなるアクシデントが発生すれば、糸原の存在感が増す。