中日は4連敗の借金20で全日程を終えた。就任1年目で5位の森監督は「責任を感じる。ファンにおわびしたい」とシーズンを総括する中で謝罪した。

 最後も力なく完敗した。唯一の得点は8回に引退登板の安藤から石川が放ったプロ1号だけ。病み上がりのメッセンジャーに7連続三振を喫し、ひねられた。

 今季の目標はとうに消滅しているが、新しい戦いは始まっている。来季への希望を求めて左翼席に竜党が集まった。森督は試合前に行われた総括で「最後まで左翼席、右翼席で応援してくれて感謝でいっぱい。テレビ、ラジオの前でも応援してもらい、激励の手紙ももらった」と話していたが、感謝の1勝がはるか遠く感じる試合だった。

 平田、ビシエド、大島と主軸が次々と負傷で抜けた。指揮官は「追い抜くにはまだ差が大きい」と控えとの差を痛感。新外国人はエース級の先発を最優先に探す。FA市場も使って積極補強に出る構えだ。

 約1カ月半の秋季練習、キャンプはナゴヤ球場でベテランをのぞくほぼ全員が参加する。西山球団代表は「秋に休む人はほとんどいない。来年に向けて準備してもらう。当然、厳しくなる」。球団、現場にとって長く険しいオフが始まる。【柏原誠】