阪神ドラフト1位ルーキー大山が「CS男」に名乗りを上げた。同点で迎えた3回だ。一時は勝ち越しとなる貴重なCS1号ソロ。「同点にされた後だったので、とにかく出塁してチャンスを作ることを考えていました」。DeNA先発左腕の今永が投じたスライダーをバットにうまく乗せ、雨を切り裂くような打球で左翼席まで運んだ。

 6回は、一塁線を破る二塁打を放ちチャンスメーク。2回に右前打を放っており、三塁打を打てばサイクル安打達成だった7回には、あと少しで本塁打というような打球をかっ飛ばし、中堅フェンス直撃の二塁打を放った。虎のルーキーでCSアーチは初めてどころか、新人CS4安打は球界初の快挙だ。「チームが勝つことが一番なので、明日頑張ります」。今日16日の大一番でも、きっと勝負強さを発揮してくれるはずだ。【真柴健】

 ▼ルーキー大山が本塁打を含む4安打。プレーオフ、CSの1試合4安打はタイ記録(筒香を含め16人、17度)で、新人では初。日本シリーズでも4安打した新人はおらず、大山がポストシーズン史上初めて。プレーオフ、CSで新人の本塁打は13年1S<1>戦加藤(ロッテ)以来4人目で、新人の猛打賞は08年1S<1>戦小瀬(オリックス)以来2人目。ポストシーズンで新人の本塁打を含む猛打賞は、67年日本シリーズ<4>戦阪本(阪急)以来、50年ぶり2人目。