稲葉ジャパンの初陣となる「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」(16~19日、東京ドーム)の開幕投手候補に、広島薮田和樹投手(25)が浮上した。9日、宮崎で強化合宿を開始。16日の韓国戦の先発について、稲葉監督は「調整がありますので、本人たちには伝えてます。一番いいピッチャーを韓国戦に当てる。初戦なので特に、ここは勝っていきたい」と言った。

 韓国戦、台湾戦と続く、決勝までの3試合。先発3本柱は薮田、DeNA今永、巨人田口が務めることが決定的だ。今季の成績では、薮田は代表メンバーの中で勝ち頭となる15勝(3敗)をマーク。セ・リーグの最高勝率を獲得し、稲葉監督が言う「一番いいピッチャー」に合致する。

 優勝に向けてライバルとなる台湾は、同リーグ2年連続4割をマークし、2月のWBC壮行試合で楽天則本から本塁打を放った左打者、王柏融が中軸を担う。18日の台湾戦、19日の決勝と2日連続で台湾と対戦する可能性もあり、薮田で開幕すれば、今永、田口の左腕コンビを左の強打者がそろう台湾戦に回すことも可能。ブルペンに入らずに初日の調整を終えた薮田は「日の丸を背負うことはそうない。しっかりと自分ができることを出したい」と引き締めた。