北海道6大学野球リーグ1部の強豪、東農大北海道の監督に、現コーチの三垣勝巳氏(37)が就任することが9日、分かった。同大を全国大会の常連に育てた樋越勉監督(60)は、東都リーグ2部の東農大監督に就任予定。近日中に両校から正式発表され、12月中に本格始動する。

 夏の甲子園で“伝説の試合”を演じた若き指導者が、恩師から母校のかじ取りを託された。PL学園で副将も務めた三垣氏は、98年全国高校野球選手権準々決勝で、前ソフトバンク松坂を擁する横浜と対戦。「6番一塁」で先発出場し延長17回を戦い、後に、同大会で延長15回制を導入するきっかけを作った。高校卒業後、東農大生産学部(現東農大北海道)に入学。社会人野球・三菱ふそう川崎などを経て、13年から母校である同大でコーチを務めていた。

 一方、今季限りで東農大北海道の監督を退任することになった樋越氏は、14年秋の明治神宮大会で北海道勢28年ぶりの4強に進出するなど、同大を強豪に育て上げたほか、ヤクルト風張、日本ハム井口、玉井ら数多くのプロ選手を輩出してきた。今後は東農大の監督として指揮を執り、2部残留を決めたばかりのチームの強化にあたる。