「気合MAX」VS「ゴールデングラブ賞」のバトルが始まった。侍ジャパンは10日、「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」(16~19日、東京ドーム)に向けた宮崎合宿2日目の練習を行った。2日連続のシートノックでは、楽天オコエ瑠偉外野手(20)が初日に続いて中堅に入り、中堅のレギュラー最右翼のDeNA桑原将志外野手(24)は左翼へ回った。

 初日は桑原と、この日は上林と中堅を守ったオコエは自慢の快足を飛ばし、井端コーチが放った厳しい打球に食らいついた。稲葉監督は「スピードに加えて直感力がいい」と評価。今回の代表の最年少野手はフリー打撃では56スイング中、安打性の当たりを27本、柵越え1本とアピールし、「先輩たちのおかげで初日に比べて緊張もほぐれてきました」と笑みを浮かべた。

 オコエが挑む高い壁は「走攻守すべて秀でていて、ああいう選手になりたい」と、あこがれる桑原だ。プロ6年目で初めてゴールデングラブ賞を受賞した名手は、今季DeNAの全試合で中堅で先発し、失策3、守備率9割9分の数字を残した。この日は左翼に就いて安定した守備を披露。フリー打撃では46スイングで安打性の当たりは19本、柵越えを1本放った。

 オコエが挑む構図の「若侍のセンター」争い。「とにかく試合に出て、この先の野球人生につながる1年に」と元気いっぱいのオコエに対し、桑原は「他の位置を経験すれば自分のためにもなるし、もちろんセンターへの希望もある」と表情を引き締めた。【桑原幹久】