「稲葉ジャンプ」を継承する? 「ヤスアキジャンプ」でアジアの頂点を取りにいく。「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」の開幕戦で韓国にサヨナラ勝ちした侍ジャパンが17日、今日18日の台湾戦に向けて東京ドームで全体練習を行った。

 6回に4番山川の反撃2ラン、延長10回に上林の同点3ランが飛び出した4時間29分の劇的ゲーム。稲葉篤紀監督(45)は勝利のポイントの1つに、1点ビハインドの9回に守護神山崎を投入した場面を挙げた。

 「山崎選手が出れば、みんなジャンプをしてくれるのは分かっていた。球場の雰囲気が変わってくれないかなと。僕の時も稲葉ジャンプというジャンプで雰囲気、流れを変えてくれた」

 稲葉監督が現役時代、打席に入る度にファンの「稲葉ジャンプ」が、札幌ドームのスタンドを揺らした。山崎は前日の韓国戦で、3万2815人の観衆の「ヤスアキジャンプ」を受けてマウンドに上がった。指揮官の期待通り9回を3者凡退に切ると、球場のボルテージにのみ込まれたのか、韓国投手がその裏に3四球を出し、押し出し四球で同点に追い付いた。

 山崎は「僕自身、少なからず1つの武器だと考えている。こんなにサポーターの方が見てくれているんだって。戦いの中でもプラスになると思う」と受け止め、稲葉監督は「球場の雰囲気はファンの皆さんが一緒につくってくれた」と感謝。残り2試合、「ヤスアキジャンプ」の連発は優勝への近道。跳んで跳んで、東京ドームを揺らすような応援を期待している。【前田祐輔】