雨降って打撃祭りや!! 阪神の野手陣が18日、「13カ所の地獄巡り」に臨んだ。練習試合が雨天中止になり、安芸ドームの壁に「BT祭り」とだけ書かれた練習メニューが貼られた。14日に行った10カ所打撃を上回る、12カ所でフリー、マシン、ティー打撃を敢行。ゴロ30球の連続捕球も加えると13カ所の“難所”が待つ壮絶なメニューが組まれ、2時間半もの間、若手が700スイング前後を振り、足腰を鍛えた。

 「どうしても若手の野手が室内で打ちたいって言うから」と笑わせた金本監督も、自らゴロ捕球のノックを打ち、地獄の練習に付き合った。野手陣は7分で各打席をローテーション。スイング軌道を確かめた。

 北條が「キツイですけど妥協せずやろうと」と話せば、大山も「見えてくるものも、いろいろあると思います」と手応え。リーグを連覇した広島が15年から継続して取り組む名物11カ所打撃に、この日の阪神は打席の数で上回った。

 この日、時間がたってもスイングの鋭さは消えなかった。金本監督は「去年は悲壮感があった。今は去年より量は増えているけど、去年を経験しているというのもあるし、実際に振るスタミナもついている。だんだんね。一気に力はつかない」。少しずつ着実に王者の後を追う。【酒井俊作】