「NPB AWARDS 2017 supported by リポビタンD」が20日、東京都内で開かれ、セ・リーグ最優秀選手に広島丸佳浩外野手(28)が選出された。

 “鋼のルーティン”で広島丸がセ・リーグMVPを獲得した。全143試合に出場し打率3割8厘、自己最多の23本塁打、92打点。安定して快音を響かせた。月別の最低打率も9月(10月を含む)の2割6分9厘とまずまずで、安定して打ったことで打線がつながった。「自分が(MVPを)取れると思わなかった。波が少なかったのはいいことだと思います。来季につながる」と喜んだ。

 無安打の翌日は心身ともにリセット。「基本に立ち返ることができた。悪い時に変えるのではなく、基本の練習をやれた」と振り返る。感情の起伏も少なく、勝っても負けても、明るくチームを引っ張る姿があった。加えて「試合前のルーティン。球場入りから練習前、練習から試合までの流れも1年間、変えずにやれたのが、いい方向に行った」。複数のティー打撃や、バットのグリップを削る時間まで統一。自然と集中力を上げた。

 171安打で最多安打も獲得。壇上ではDeNAロペスの名前も挙げ「(広島が)先に試合が終わっていた。抜かれると思っていたので、感謝です」と笑わせる余裕も見せた。最後は「3連覇を狙っているし、日本一になりたい」と来季を見つめた。【池本泰尚】