横浜スタジアムの改修を記念した「ハマスタレジェンドマッチ」が23日、行われた。日本一を達成した98年のメンバーが中心で、当時の監督だった権藤博氏(78)が率いる「TEAM 1998」と、往年の名選手が中心で中畑清氏(63)率いる「TEAM YOKOHAMA」が5イニング制で対戦。3-2で「TEAM 1998」が勝った。

 98年メンバーの勝負強さは変わらなかった。権藤監督が「マシンガンのよう」と懐かしむ集中力を発揮した。5回、現役の助っ人宮崎の安打を起点に追い付き、なお無死二塁で2番に入った三浦大輔氏が送りバント。4番の佐伯貴弘氏が決勝の右前適時打を放った。締めは五十嵐-島田-佐々木と涙もののリレー。権藤監督は「だんだん熱くなって。佐々木はさすが。来年、もう1回やろう」と喜んだ。

 負けず嫌いも変わらなかった。追う展開となった98年組は「負けられない」とヒートアップ。自軍のプレーにヤジが飛ぶ中、谷繁元信氏が自主的に三浦氏へ犠打のサインを出し、逆転へつなげた。「打順もみんなで相談して決めた。『すごいメンバーでやってたんだなぁ』と、あらためて思った」と権藤監督。先輩OB組にも屋鋪&高木豊の「スーパーカー」にヒゲのポンセ。カミソリシュートの平松-ヒゲの斉藤-フォークの遠藤と居並び、中畑監督は微妙な判定に飛び出し猛抗議。個性が尊重され、とことんファンに愛される伝統は、筒香ら現役世代にもしっかり受け継がれている。

 最後は大洋、横浜、DeNAの面々で記念撮影。それぞれの球団旗を掲げ1周した。40年間の思い出がぎっしり詰まったハマスタは、20年東京五輪に向けて生まれ変わる。【宮下敬至】