NPB12球団ジュニアトーナメント2017supported by 日能研(12月27日から3日間、札幌ドーム)の組み合わせ抽選会がこのほど、行われた。楽天ジュニアはグループCに振り分けられ、中日ジュニアと西武ジュニアと準決勝進出をかけて戦う。秋田・西仙北6年の堀江大和捕手(西仙北ベースボールクラブスポーツ少年団)が攻守の要だ。強肩強打でチームをけん引し、11年ぶり2度目の優勝を狙う。

 攻守の柱として期待がかかる堀江が、11年ぶり2度目の優勝へ意気込んだ。東北6県のセレクションを勝ち抜いて、16人しか袖を通せないクリムゾンレッドのユニホームに身を包むと、自然と闘志が湧き出した。

 堀江 楽天ジュニアで高いレベルの野球をやりたかった。無失策で守って大差で打ち勝つ。自分からチームを引っ張っていきたい。

 強肩強打の捕手だ。ソフトボール投げでは地肩の強さを見せつけ、ぶっちぎりの校内1位に輝いた。小6の全国の男子平均記録が約30メートルに対し、堀江は驚異的とも言える2倍の63メートルを計測。チームで主軸を任されている打撃では、左打ちから広角に打ち分ける。攻守に存在感を発揮し「肩には自信があるし、打つ方では外野の頭を越える強い打球が打てるのが持ち味」と胸を張る。今季から就任した牧野塁監督(43)も「堀江がしっかりしないと、チームが引き締まらない。扇の要です」と太鼓判を押す。

 先輩から刺激を受けていた。楽天ジュニアから初のプロ野球選手が誕生した。11年に選ばれた西巻賢二内野手(18=仙台育英)が今年、楽天からドラフト6位指名された。堀江は尊敬のまなざしを送る。「過去に楽天ジュニアは何人も選ばれているけど、プロは1人だけ。狭き門のプロに入るってすごいこと」。そんな西巻でも6年前には同大会で予選敗退に終わっている。優勝することで偉大な先輩に、1歩でも近づく。

 憧れのステージに立つために、自分をさらに成長させ続けることで夢が広がる。「将来は兄と同じ大曲工で甲子園に出たい。そして自分もプロに挑戦したい」。堀江は7人きょうだいの5番目で、次男の丈さん(20)は15年の春に大曲工でセンバツに出場し安打を放った。地元秋田から躍動し、大きな夢をかなえてみせる。【高橋洋平】

 ◆堀江大和(ほりえ・やまと)2005年(平17)8月12日、秋田・大仙市生まれ。西仙北小4年から西仙北ベースボールクラブスポーツ少年団で野球を始め、昨年の8月には高円宮賜杯全日本学童軟式野球マクドナルドトーナメントに出場し初戦敗退。10月には楽天ジュニアに選出された。154センチ、59キロ。右投げ左打ち。家族は両親と姉2人、兄2人、弟2人。

 ◆NPB12球団ジュニアトーナメント 05年よりNPB及びプロ野球12球団が主催で毎年12月末に行われる。小5、6で選抜された12球団のジュニアチームが3チームずつ4グループに分かれて予選を戦い、各1位が準決勝に進出する。監督は当該チームのOBが務め、軟式球を使用する。