富士大(岩手・北東北)が西武山川、外崎、阪神小野のプロ3人、社会人野球8人の計11人のOBを集結させ、小中学生約300人を対象に野球教室を行った。同大としては初の試みで、夏井ブラザーズの3人も講師役として参加した。

 秋田・男鹿出身の夏井4兄弟は野球一家で知られる。父・三吉(みつよし)さんが75年夏に秋田商で甲子園に出場。長男に当たる大吉(30=室蘭シャークス)が05年夏に花巻東(岩手)で、三男・康吉(24=JR北海道クラブ)が11年春に東北高(宮城)で甲子園に出場している。明桜(秋田)の次男・健吉(27=TDK)とともに3人は富士大へ進学した。東北高OBの四男・脩吉だけは関東でのプレーを希望し、現在は神奈川大硬式野球部の3年生。来季は主将を務める。

 夏井ブラザーズは第2の故郷岩手での集結を喜んだ。長男の大吉は「3人が集まることはなかなかないこと。ここまでプレーさせてくれた親に感謝している」と感慨深げに語った。現在、富士大はプロ野球選手を4年連続で輩出するほどの強豪に成長し、リーグも8連覇している。それでも大吉は後輩たちの奮起を促した。09年に大学選手権準優勝に導いた当時の主将を務めており「強くなったのはうれしいけど、僕の代を超えて優勝してほしい」とゲキを飛ばした。