4日に死去した楽天の星野仙一球団副会長の母校である明大野球部は6日、東京・府中市のグラウンドで午前8時に黙とうしてから18年最初の全体練習を開始した。

 星野氏が薫陶を受けた故・島岡吉郎元監督の銅像の前で野球部員たちは目を閉じ、大先輩を想った。善波達也監督は「まさかこういう形で練習が始動になるとは…。重いです。星野さんのご病気のことは全然知りませんでした」とうつむいた。

 同監督が星野氏に最後に会ったのは、昨年の殿堂入りを祝うパーティーだった。明大の土屋学長と3人で記念写真に収まった。

 「星野さんが手招きをしてくれて。『善波、今日は特別だぞ! 』って。3人で写真を撮らせていただきました。そういう気遣いをしてくれる大先輩でした」と振り返った。

 プロとアマの協力態勢を常日頃、話していた。「お元気な姿しか思い出せない。パーティーの時も壇上で『プロとかアマとか言っている場合じゃないよ』って仰っていましたよね。今思えば、あの会を開いてあれだけ人を集めたのも、野球界へのメッセージを本気で、本気で伝えるためだったのかもしれません。重みのある言葉の中に、一言一言、優しさがある。あんなに気遣いのできる大先輩の後輩ということを誇りに思います」。

 星野氏は近年、同校野球部のOB総会にも顔を出し、DeNA高田GMらと肩を組んで校歌を歌う姿もあった。