さすがのエンターテーナーぶりだった。ヤクルトに7年ぶりに復帰した青木宣親外野手(36=前メッツ)が11日の春季キャンプ(浦添)の練習後、チームメートと野球教室に参加した。浦添市内の少年野球15チーム263人に約1時間、守備と打撃の指導を行った。

 この日一番の盛り上がりは、打撃指導中にやってきた。本塁付近でロングティーを子供たちが順番に打っていると、突然、黄色いTシャツを着た青木が打席に登場した。柵越えこそなかったが、フルスイングで沸かせた。寒風吹きすさむ中で粋な演出を見せた青木は「こうやってここで野球教室をやるのはヤクルトにいた時以来。懐かしかったですね。何かサプライズがあった方がいいかなと」とほほえんだ。

 練習でも千両役者ぶりを示した。室内での打撃練習では、山なりの緩い球を的確にミートし続けた。「良い感じになっている。体に張りはあるけど、むしろ張らしている。疲れさせるぐらいでいいと思う」と、今季初実戦を予定する18日の練習試合DeNA戦(浦添)に向けて調整は順調の様子だ。一緒に練習をした畠山にも「2年間ケガをしていた感じもあったし、(年齢は)1つ下ですけど、また今年は頑張るという気持ちがあると思うから」と助言を惜しまない。青木の加入は、グラウンドの内外で好影響をもたらしている。

【ヤクルト担当 浜本卓也】