今キャンプ最多の3万2600人が集まった宮崎キャンプで一番、ファンサービスを頑張ったのが主将の内川聖一内野手(35)だった。

 シート打撃では左腕笠原の直球をとらえ、鮮やかに一、二塁間を破る右前安打を放ち、一塁守備でも西田のイレギュラーした難しいゴロを柔らかいグラブさばきで好捕した。

 全体練習後はサブグラウンドで松田と2人で特守。大声を上げ、左右の打球に飛び込み、泥だらけで白球を追った。周囲をぐるりと囲んだファンの大歓声を浴びながら、ベテランは軽快な動きだった。

 サブグラウンドからメーン球場へ戻る時には、小さな子を見つけると抱っこし記念撮影。人垣からヌヌッと登場してくる赤ちゃん、幼児を優しく抱きかかえ、この日は犬を抱くこともあった。「ワンちゃんはかわいいね」とニッコリ。野球少年を見つけると頭をなで「また来いよ」。帰りには色紙60枚にサインを書き、ファンに配った。3万人以上のファン全員にファンサービスはできないが、スタンドからの声援に手を振るなど、できる限り応えていた。さすが主将。【ソフトバンク担当 石橋隆雄】