稲葉流の侍打線が躍動した。「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018」第2戦が4日、京セラドーム大阪で行われ、侍ジャパンがオーストラリア代表を6-0で下した。稲葉篤紀監督(45)が重視する9番に今宮健太内野手(26)を据え、1番秋山翔吾外野手(29)、2番松本剛内野手(24)がつながり快勝に導いた。投げては6投手が2試合連続の無失点リレーを完成。20年東京オリンピック(五輪)での金メダル獲得に向け、幸先よくスタートを切った。
“裏クリーンアップ”がオーストラリア代表をのみ込んだ。4点リードの6回1死から9番今宮が二塁打で出塁。1番秋山は左中間を深々と破るとどめの適時三塁打を決めた。2人でわずか計5球の電光石火の攻撃。2番に入った松本も右前適時打で続いた。下位から上位への理想的な流れで全6得点中、5点を1、2番コンビで奪った。
稲葉監督は就任以来、9番の重要性を説いてきた。この日の打順については「今宮は何でもできるので、そこから1番につなげていこうと思った」と説明。小技とパンチ力を併せ持つ今宮から、単打だけでなく長打も打てる秋山へ-。指揮官の狙い通りの流れを生み、無安打だった柳田、筒香、浅村の中軸を補ってあまりある働きをみせた。
各自が己の役割を遂行した結果だった。3安打2打点2得点の秋山は「自分のやることをしっかりやる。ここぞで仕事ができるようにならないと」。先頭打者では出塁を、好機で打席が回れば打点を挙げる。状況に応じて仕事を全うする打者像を追い求める。今宮は「1、2番とクリーンアップがすごいので、点を取るには下位打線が大事」と得点を奪うための役割を徹底。4回無死一塁では、初球にバスターエンドラン。ファウルとなったが、続く2球目にはきっちり犠打を決めて得点につなげた。
そんな職人たちが好機を演出するからこそ、若侍・松本も生きた。3打点を挙げる活躍をみせたが「初回に送りバントを一発で決められたのがよかった。僕の武器でもあるので」と慢心なく表情を引き締めた。
一発勝負の国際大会。勝ち抜くためには、得点力のバリエーションが重要になる。今大会、柳田と並ぶチーム最年長、秋山は言った。「20年に選ばれた選手が金メダルを取ることが目的。今回勝てたことが、次につながる」。中軸頼みにならない、どこからでも得点が奪える攻撃力。稲葉ジャパンが、大目標に向け力強く発進した。【佐竹実】



