巨人を自由契約となり、BCリーグの栃木ゴールデンブレーブス入団が決まった村田修一内野手(37)が9日、栃木・小山市内で新入団会見を行った。背番号は25。

 スーツ姿にBC栃木のカラーである黄色のネクタイを結び登壇した。「このたび、栃木ゴールデンブレーブスに入団することになりました。10月の戦力外を受けてから、長い間、いろいろ考えることもありました。迷うこともありました。しかし、野球を続けたいという気持ちが一番上に立ちました。そういう気持ちを自分では抑えることができず、野球を続けたい、NPBを目指したいという気持ちをくんでいただいて、栃木ゴールデンブレーブスさんにお世話になることになりました。嫁の実家が小山にあるというゆかりの土地でもありますし、大学の監督の出身の小山市でまた野球ができるというのは僕にとっても誇りです。これから先、どういう道を歩んでいくか分かりませんけれども、ゴールデンブレーブスのために精いっぱい毎日野球に精進していきたいと思います」と話した。

 村田の加入について、辻武史監督は「三塁線へのダイビングをBCリーグのみんなへ見せてほしい。一野球人として、男村田として姿を見せてほしい」と期待。江部達也社長は「もう1度NPBを目指してやっていただく。球団とともに地域貢献活動を取り組んでいけると思っています」と説明した。

 藪下和弘球団代表は「選手たちはNPBにひたすらチャレンジしてほしい。村田選手もNPBにチャレンジしていただいて、全国の野球ファンに夢と感動を与え、栃木に来場してくれるのを期待したい」と栃木でプレーをし、NPB復帰してほしいと願った。

 ◆ルートインBCリーグ 日本の独立リーグの1つで、リーグ名はBaseball(野球)とChallenge(挑戦)から。07年に「北信越BCリーグ」として長野(信濃)石川、富山、新潟で発足。08年に群馬と福井、15年に武蔵と福島、17年に滋賀と栃木が加入し、現在10球団。東西2地区に分かれて前後期制で計71試合を行う。NPBに進んだ選手には元楽天の内村や、中日三ツ間など。NPB退団後では現DeNA監督のラミレスや、高津臣吾、木田優夫などMLB経験者も入団している。1球団あたりの年間予算は平均約1億3000万円で、NPB球団の50~100分の1の規模。給与はサラリーキャップ制で、公式戦中の半年間に月額10万~40万円が支払われる。選手の多くは、オフの半年間に地元のスポンサー企業などでアルバイトを行い生計を立てている。

 ◆村田修一(むらた・しゅういち)1980年(昭55)12月28日、福岡県生まれ。東福岡では投手で甲子園出場。日大で野手に転向し、02年ドラフト自由枠で横浜入団。07年から2年連続で本塁打王。11年オフにFAで巨人へ移籍。ベストナイン4度(08、12、13、16年)ゴールデングラブ賞3度(13、14、16年)。08年北京五輪、09年WBC日本代表。通算1953試合、1865安打、360本塁打、1123打点、打率2割6分9厘。177センチ、92キロ。右投げ右打ち。