ヤクルト由規投手(28)が11年以来7年ぶりに開幕ローテーション入りを果たすことが決定的になった。16日、広島とのオープン戦(神宮)後の激励会で、小川淳司監督(60)が、3月30日のDeNAとの開幕戦(横浜)の先発投手をブキャナンと発表。過去開幕投手8度の38歳石川が2戦目、由規が3戦目の先発に浮上した。右肩手術など苦難を乗り越えてきた最速161キロ右腕が、完全復活でチームを勢いづける。

 完全復活を目指す由規が、開幕3戦目の先発に浮上した。都内での激励会で、小川監督が「3月30日DeNA戦においてはデービッド・ブキャナンをたて、全員一丸となって戦ってまいります」とあいさつ。来場者750人の前で、開幕投手はブキャナンと発表した。

 これで開幕ローテーションの大枠が見えてきた。今日17日の日本ハム戦に先発予定の石川は、そのまま中6日の間隔で開幕2戦目が有力。昨季はブキャナンに次ぐチーム2位の131回1/3を投げた原は、20日楽天戦から中6日の調整を続け、2カード目初戦の4月3日広島戦に回る可能性が高い。由規は23日からの日本ハム3連戦に登板した後、4月1日の開幕3戦目に向かうとみられる。開幕ローテの残りは新外国人デーブ・ハフ投手(33=韓国LG)が確定で、残り1枠を18日ソフトバンク戦で先発予定の山中らが争う模様だ。

 由規は11年に右肩痛を発症後、手術、育成契約と厳しい日々を過ごした。懸命なリハビリの末、16年7月24日の中日戦で1786日ぶりに勝利し、昨季は10試合で3勝5敗。今季は春季キャンプで150キロ超をマークするなど順調で、東日本大震災から7年の3月11日広島戦で最速147キロの直球を軸に4回3安打3失点。「いい球が増えてきている。ローテーションに入ってチームに貢献できる投球ができれば」と、手応えを口にしていた。

 昨季25試合の登板でクオリティースタート(先発6回以上、自責点3以下)16試合と安定感のあるブキャナンが18年シーズンの先陣を切り、オープン戦3試合で3安打1失点と好調の石川が二の矢を継ぐ。そこに由規で加速度をつけ、開幕ダッシュを狙っていく。