これが矢野流「超積極的」野球だ! 阪神矢野燿大2軍監督(49)がウエスタン・リーグ開幕ソフトバンク戦(タマスタ筑後)で、初球攻撃&果敢盗塁のアグレッシブ野球を体現した。「おもろいやろ? 俺もおもろいなと思ってた。こういうことが俺のやりたいことやった」。6-7で白星はならなかったが、打って走って矢野色が出た試合に指揮官も大興奮だ。

 <1>初球攻撃 1軍開幕投手が内定している千賀にも臆さなかった。中でも植田と島田の1、2番コンビは、2打席連続初球をとらえてヒットにした。「千賀の真っすぐを1発で仕留めるなんて見事。(試合前に)1球の真っすぐ見逃さないでいこうなと話していた」。侍ジャパンのエース候補が投じた150キロ前後の速球をとらえたナインを称賛した。この日の11安打中、7本が初球打ちの産物だ。

 <2>果敢盗塁 盗塁へのチャレンジを推奨し、ナインも塁に出ると走りまくった。企図6回で熊谷の2個をはじめ板山、江越、森越で合計5盗塁に成功。それもすべて1、2球目に仕掛けた。「みんなよう走った。キャンプから超積極的にやってきた中で、初球から打つことも、初球から走ることも、当たり前の基準が上がってきた」。かつて、星野仙一監督や野村克也監督に教わった将の極意を胸に、矢野イズム全開で底上げを目指す。【古財稜明】