阪神の03年優勝監督で1月4日に膵臓(すいぞう)がんのため急逝した楽天球団副会長、星野仙一氏(享年70)の「お別れの会」が28日、大阪市内で行われ、阪神金本知憲監督(49)が弔辞をささげた。

 金本監督は手に何も持たず、祭壇の写真に向かって語り始めた。「星野さん、まず本当にタイガースに呼んでいただいてありがとうございました…」。広島時代の02年にFA宣言したとき、阪神入りを断っても強引に押し切られた。人生を導いてくれた恩人だった。

 人目をはばからず目元をぬぐった。「今年、頑張って、必ず優勝しますので、天国から『よくやったな』という言葉をかけてください。そして、ウイニングボールを墓前に供えに行きますので、待っていてください」。あす30日の今季開幕戦は、星野氏が現役時代、命を燃やして戦った巨人が相手。星野氏の思いそのままに、頂点を狙う。