広島に沖縄旋風が巻き起こった。気温10度前後と、4月と思えぬ気候の中、5回に嶺井博希捕手が先制2ランで、流れを呼び込んだ。

 4回まで無安打の広島ジョンソンから、5回に5番宮崎が初安打で出塁。続く嶺井が外角低めの直球を左中間スタンドへ。値千金の1発に「いい投手なんで、事故が起きました」と謙虚に振り返った。

 その後の追加点で3点差に広げると、同じ沖縄出身の神里和毅外野手が続いた。6回、先頭で打席に入ると内野安打で出塁。すぐさま初球から盗塁を仕掛けた。2番桑原の内野ゴロの間に三塁へ進塁。筒香の犠飛で生還した。4点差に広げ、好投した先発バリオスを援護した。

 最後は5人の「マシンガン継投」で逃げ切り、4試合ぶりの勝利を収めた。アレックス・ラミレス監督は「ホームランで一気に流れがこちらにきた。神里はリードオフマンとして素晴らしい活躍をしてくれた」と、勝利をもたらした2人をたたえた。チームは最下位から1日で脱出し、5位に上がった。