巨人上原が初めて勝利の方程式を支えられなかった。

 1点リードの8回から登板。だが宝刀スプリットが常時、浮き気味だった。先頭大和に左前打。復帰5戦目、打者14人目に初安打を許す。筒香は二飛に抑えたが、ロペスに中前打、宮崎にはベルト付近の外角スプリットを同点適時打とされた。乙坂にも連打を伸ばされ、最後は嶺井に甘いスプリットを2点適時二塁打とされ、4連打3失点で降板。復帰後、オープン戦を通じ無失点だった右腕が沈み、チームは4連敗で最下位に落ちた。

 上原にとっても08年9月28日中日戦以来の国内黒星。「(5安打中4安打のスプリットを)完全に狙われた。いやらしい打撃をされた。もう少し、直球を入れて惑わせる投球をしないと」。セットアッパーを務める中で不可避な経験だが、この試合が帰ってこないことも知り抜いている。「いい時もあれば悪い時もある。でも今日に限ればチームが3連敗中で申し訳ないことをした」と悔しがった。

 ▼4連敗の巨人は中日と並んで最下位。今季の開幕日に巨人、中日、DeNAの3チーム0勝1敗で最下位があるが、この開幕日を除くと、巨人の最下位は原監督時代の15年4月3日(2勝5敗)以来となり、10試合以上消化したケースでは12年4月25日(6勝13敗1分け)以来、6年ぶり。