中日松坂大輔投手(37)が移籍後初白星の権利を持ってマウンドを降りた。6回1失点。3-1のスコアで救援陣にバトンタッチした。3安打、7四球、1死球、6奪三振、114球の内容だった。

 初回に3点の援護をもらい、初めて登板時にリードした状態で試合が進んだ。初回いきなり先頭の神里を四球で出したが、大野奨が二盗を刺したのが大きかった。注目された横浜高の後輩筒香との最初の対戦はチェンジアップを打たせて左翼への凡飛。打者3人で初回を終えた。

 2回は1死一、二塁のピンチを招いたが下位打線を抑えた。3回も2死から2四死球を出したが、ロペスを左飛に抑えた。4回は先頭宮崎に右前打を浴びながら、梶谷、宮本、飯塚を3連続で空振り三振にしとめた。

 5回が最大の難所だった。1死一、二塁から筒香に四球を与えて満塁。ロペスを迎えたところで場内の中日ファンが拍手で激励した。大声援に応えるように三ゴロで本塁封殺。続く宮崎には押し出し四球でこの日初の失点をしたが、梶谷はチェンジアップを打たせて一ゴロ。ちょうど100球目だった。ベースカバーに走った一塁ベース付近でグラブを口元にかぶせて、咆(ほ)えた。3-1のリードで責任投球回に達した。

 6回は2死一、二塁とされ、大和に右翼やや後方への飛球を打たせた。平凡な飛球と思われたが右翼で初先発のモヤがふらつきながら捕球すると、松坂は天井をしばらく見上げて、満面の笑みでベンチに下がった。

 5日の巨人戦(ナゴヤドーム)は5回3失点、19日の阪神戦(同)は7回2失点の力投。3度目の先発も、しっかり試合を作った。右肩の不調などで昨年まで3年間所属したソフトバンクでは登板1試合だけ。復活を目指し、入団テストを経て移籍した中日で活躍を続けている。