オリックスに新たな勇者が誕生した。高卒2年目の山本由伸投手(19)が2点リードの9回に登板。4番山川から始まる西武の主軸を相手に、2三振を奪い、3者凡退で締めた。昨年のプロ初勝利に続き、プロ初セーブを記録した。ウイニングボールを手にし、「宝物です。この経験を生かしていくべきだと思う」とはにかんだ。

 ソフトバンク3連戦(4月28日~30日)で守護神増井が3連投。福良監督は試合前から休養を与えることを決めていた。代役ストッパーに指名したのが、山本だった。「9回に投げると思っていなかった。展開を見ていて、ギリギリに言われた」。それでも強心臓ぶりを発揮し、チームに勝利を届けた。

 山本は宮崎・都城高出身で16年ドラフト4位で入団。昨年は先発でプロ初勝利を挙げた。150キロを超える直球に、カットボールが持ち味。昨年9月の日本ハム戦では大谷から空振り三振を奪い、「今年やった中で一番よかった」と絶賛された。この日の西武戦では阪急の復刻ユニホームを着用。新たな勇者の誕生に、スタンドが沸いた。