日体大のドラフト1位候補・松本航投手(4年=明石商)が、94球2安打無四球で今季初完封を飾った。三塁を踏ませない好投で筑波大を1-0で退けた。

 最速150キロ右腕の日体大・松本航がエースらしい姿を見せた。絶好調とはいえず、この日の最速は140キロ台前半も丁寧に低めに集めた。安打を許した3回と5回以外はすべて3者凡退。三塁を踏ませなかった。「ゾーンをしっかり使えた。完封は良かったけど、今日は完全試合を狙うくらいの気持ちだった」と悔しがったが、94球無四球の小気味いい投球。守備からリズムを作り1点を守った。

 オリックス古屋編成部副部長は「ストライク先行で四球を出さない。ゲームを作れる姿は、大学時代の明大・野村(広島)と似ている」と評した。今季は4勝3敗。リリースの角度や体重移動など試行錯誤する日々が続いた。松本は「抑えないといけないという責任もあった」とエース兼主将の苦悩も明かした。既にリーグ連覇の可能性は消えたが「残りの試合も勝ちにこだわる」と全力投球する。