オリックスがシーズン折り返しを前に動いた。伊藤光捕手(29)赤間謙投手(27)とDeNAの白崎浩之内野手(27)高城俊人捕手(25)との2対2の交換トレードが9日、両球団から発表された。チームの顔とも言える11年目伊藤の放出を決断。伊藤は通算703試合に出場し、14年にはベストナインなどのタイトルも獲得。選手会長を務めるなど同僚からの信頼も厚い捕手だった。

 ただ、チームは小谷野、中島、T-岡田とベテランがけがで2軍再調整中。得点力不足が上位進出へ課題の1つだった。そこで長打力もある大型内野手の白崎の獲得に乗り出した。長村球団本部長は白崎について「内野手で思い切ったバッティングをする。1軍でも対応できる」と期待した。

 もちろん、伊藤も決意を固めている。「優勝という恩返しができなかったことは心残りですが、新天地で自分らしく頑張っていきたいと思います」とコメント。心機一転、再スタートをはかる。【桝井聡】

 ◆伊藤光(いとう・ひかる)1989年(平元)4月23日、愛知県岡崎市生まれ。明徳義塾から07年高校生ドラフト3巡目でオリックス入団。08年9月13日日本ハム戦で初出場。14年ベストナイン、ゴールデングラブ賞。通算703試合、419安打、17本塁打、打率2割3分9厘。今季年俸は5500万円(推定)。180センチ、83キロ。右投げ右打ち。

 ◆赤間謙(あかま・けん)1990年(平2)11月14日、福島・楢葉町生まれ。東海大山形-東海大-鷺宮製作所を経て15年ドラフト9位でオリックス。16年3月26日西武戦で初登板。17年5月7日日本ハム戦でプロ初勝利。通算31試合、1勝1敗、防御率4・08。今季年俸は1150万円(推定)。180センチ、80キロ。右投げ右打ち。

 ◆白崎浩之(しらさき・ひろゆき)1990年(平2)8月20日、北海道岩見沢市生まれ。埼玉栄-駒大を経て12年ドラフト1位でDeNA入団。13年5月1日ヤクルト戦でプロ初出場。14年10月7日ヤクルト戦で初本塁打。通算355試合、158安打、13本塁打、打率2割1分9厘。今季年俸は1850万円(推定)。184センチ、89キロ。右投げ右打ち。

 ◆高城俊人(たかじょう・しゅうと)1993年(平5)5月3日、福岡市生まれ。九州国際大付から11年ドラフト2位でDeNA入団。12年7月18日ヤクルト戦で、球団では谷繁元信以来の高卒新人捕手でスタメン出場。通算312試合、107安打、1本塁打、打率1割7分。今季年俸は1800万円(推定)。176センチ、86キロ。右投げ右打ち。