骨折の超人・阪神糸井嘉男外野手(36)が、今日開幕する「マイナビオールスターゲーム2018」(第1戦=13日・京セラドーム大阪、第2戦=同14日・リブワーク藤崎台)に“強行出場”することが12日、分かった。6月30日ヤクルト戦(神宮)で右膝付近に死球。7月2日に大阪府内の病院で右足腓骨(ひこつ)骨折と診断され翌3日に出場選手登録を抹消されていた。現在は球宴明けの復帰を目指して懸命にリハビリ中。一部の打撃練習を再開しているとはいえ、骨折を抱えての出場は超人的だろう。

 ギリギリまで判断を待った。ただ野球協約第86条に、オールスターを辞退した選手は球宴後の公式戦10試合は登録できないと定められている。以前に金本監督は「みんなが思っているより早く復帰できると思う」と語り「オールスター明けぐらいから」と見通しを語っていた。借金3の3位から巻き返しを狙う後半戦。糸井なしでの10戦は、チームとしても避けたいところだった。

 もちろん手負いだろうと最大限のパフォーマンスをする。球団関係者は「チームに迷惑をかけている。球宴明け10試合以内では復帰したい。(全セの)緒方監督やセ・リーグのメンバーには少し迷惑をかける形になり、本当に申し訳ないが、出来る範囲で球宴には出場したい、と糸井選手本人は言っている」と語った。10年連続10度目の出場で、球団としても阪神の代表として後押しする。

 金本監督は後半戦へ向け「最後は自分たちが勝つんだ、自分たちが優勝するという気持ちを、僕も選手たちも持っている」と意気込み、「得点力を上げていかないことには、どこにも打開策はない」と語っていた。糸井の早期復帰は一番の材料。超人がファンに夢を与え、虎の逆襲を引っ張る。超人伝説をさらに増やしていく。