中日岩瀬仁紀投手(43)が今季初勝利を挙げた。巨人15回戦の9回2死一、三塁から登板。大城を左飛に打ち取った。その裏、チームは押し出し四球で今季4度目のサヨナラ勝ち。今季最長の5連勝で3位と2ゲーム差に迫った。ベテラン陣の活躍で、中日が息を吹き返してきた。

 初の気温40度を記録した名古屋で、40代がアツい記録を打ち立てた。43歳の中日岩瀬が9回のピンチを抑え今季初勝利。中日は40歳の山井が3勝しており、同球団の複数の40代が同年に白星を挙げるのは史上2例目、セ・リーグでは初の快挙だ。合計4勝はプロ野球最多。中日が2年ぶりの5連勝を決めた。

 3-2で入った9回のマウンドはルーキー守護神鈴木博。だが代打阿部に打たれて同点にされた。2死一、三塁となったところで、森監督は迷わず通算405セーブを誇る鉄腕左腕を投入した。「力より経験でアウトにしてもらおうと」。大城をスライダーで左飛にしとめて同点どまり。その裏に押し出し四球でサヨナラ勝ちした。

 「ドームは涼しいので」と笑う岩瀬も今季31試合目、通算985試合と前人未到の大台へ着々。「出番が来るとは思っていなかったですけどね。(鈴木)ヒロシが投げているので。チームが勝ってよかった。自分よりも先発に勝ちがついてほしい。気持ちで抑えられたら楽だけど、自分が一番やってきているんで」。修羅場を知る、かつての絶対的守護神がまたチームを勢いづけた。【柏原誠】