ロッテがソフトバンクの10連勝を阻止した。攻守に勝負の8回を制した。攻めては4安打の角中が二塁打でチャンスメーク。犠打を挟み、1死三塁から田村がスアレスの初球高めストレートを右中間へ運んだ。勝ち越しの適時二塁打は「球種関係なく、ストライクが来たら打とう」と迷いのないひと振りだった。

指揮官の有言実行だった。9連勝中と勢いに乗る相手。井口監督は前日「でもこういう時、止めてきたのはウチですからね。たたいてやりましょう」と言った。4月にも開幕8連勝中の西武に今季初黒星を付けていた。決勝打の場面はスクイズの手もあったが「田村は得点圏で思い切りよく振り抜けるから」と25日から打順を1つ上げた。狙いに応えてくれた。

守ってはその裏、1死二塁からの中前打を岡がノーバウンド好返球。本塁でアウトをもぎ取った。「守備も、今日は投手陣も頑張ってくれた」。被安打10で失点1。粘り腰の大きな1勝だ。【鎌田良美】