タイプこそ違えど、下手投げ同士の投げ合い。経験の差か、阪神青柳が要所で打たれた。

1点リードの2回に2安打で2死一、二塁を招き、中村にフルカウントから左前に運ばれた。スライダーが真ん中高めに浮き「2死からのヒットで簡単に点を取られてしまった」と猛省。主導権がかかった重要な場面で打たれ、香田投手コーチも「点を取ってもらった次の回。球種の選択をもう少し勉強してほしい」と注文を付けた。

3回1死二塁でも、カウント1-2から山田哲へ投じたスライダーが真ん中へ入った。左翼後方へ打ち返され、レフトの陽川も捕球しきれない不運も重なった。この勝ち越し適時二塁打で流れはヤクルトへ傾いた。「ピンチで粘れなかった。中に入った同じようなボールだった」と青柳。2死からも川端に打たれてビハインドが広がった。

打線が低調なだけに、重くのしかかった失点。しかし5回2/3を投げて8安打を浴びながら、114球を使って3失点でまとめたのも事実だ。与えた四球も2つ。緩急自在のヤクルト山中には16年9月27日以来2度目の直接対決で敗れたが、反省を生かして浮上していくだけだ。【池本泰尚】