9回に登板した楽天松井裕樹投手が、史上最年少の22歳10カ月で通算100セーブを達成した。

まず5番角中をカットボール3球で空振り三振に。続く代打清田は歩かせたが、7番鈴木、8番福浦と連続空振り三振に切って、最後を締めた。

20歳年上、福浦との対戦は「一番の歓声が上がってやりづらい部分はあった」。それでも初球カットボールで簡単に1ストライクを取ると、その後は直球勝負。「変化球を拾うのがうまいバッター。初球空振りを取れたので、相手の声援にも負けないような力というのを意識して、強く投げました」。カウント1-2から、こん身の144キロ外角高め真っすぐで試合を終わらせた。

今季は序盤から調子が上がらず苦しんだ。5月に守護神の座を剥奪され、2軍落ちの悔しさも味わった。だが中継ぎで起用されたことが糧になった。「中継ぎでやっている期間がすごい自分の視野を広げてくれた。(抑えでは)きわどいところを狙いすぎて、簡単に外れていたので。中継ぎでは2回いったり、負けている時にいったり、いつもと違う自分を出せるチャンスがあった。少々甘くてもファウルにすれば1ストライク稼げるのを実感して、リラックスして投げる方法をつかんだ」。

開幕の時点で「100」まであと4セーブ。「100セーブは通過点とずっと思っていたのに、9月の半ばまでかかってしまった。長かったですね」と照れたが「100セーブ以上しているピッチャーは何十人といると思うので、100という数字を意識する必要はない。でも最年少ということで今まで使ってくださった監督さん、そして毎日体をケアしてくれたトレーナーさんたちに感謝したい」と周囲への感謝は忘れなかった。