巨人が苦手の前に沈黙し、再び苦境に立った。前夜11得点と久々に活気づいた打線が中日ガルシアにねじ伏せられた。191センチ左腕の微妙に動く直球と角度あるスライダーを捉えられない。5回まで得点圏に走者も置けない。7回に代打ゲレーロの犠飛で1点を奪うのが、やっとだった。

好投手に苦戦も想定されていたとはいえ、これまで16勝7敗1分けと大きく勝ち越した中日との今季最終戦を取りこぼしたのは痛い。高橋監督は「いい投手で、ボールもよかったのかな。思うような打撃をさせてもらえなかった」と振り返った。

主力の状態も心配だ。左脇腹肉離れから8月下旬に復帰後はフル回転してきた坂本勇は4点を追う7回の守備から交代。コンディション不良とみられる。「休み明け(19日DeNA戦)は大丈夫だと思う」と話したが、不安は残る。岡本も14日のDeNA戦で右手に死球を受けてから12打席連続無安打。「これまで打っていたので、相手投手どうこうでない。打ち損じです」と、4番としての誇りだけは失わなかった。

勝てば4位以下の3チームとのゲーム差を2・5に広げることができたが、再び1・5ゲーム差以内に4チームがひしめくカオスに。ホーム戦は30勝36敗1分けとなり13年ぶりの負け越しが決定。逆転2位をもくろんだ7連戦は1勝5敗1分けに終わった。19日DeNA戦は4戦全敗の東、20日ヤクルト戦は7連敗中の小川が立ちはだかる。2年ぶりのCS進出へ、正念場を迎えた。【広重竜太郎】