巨人ドラフト3位指名の松商学園・直江大輔投手(18)が2日、長野・松本市内の同校で長谷川スカウト部長、木佐貫スカウトから指名あいさつを受けた。

最速145キロ右腕は、将来的な目標に「沢村賞」を掲げた。「誰からも認められるような投手を目指したい」と大志を抱く。対戦したい打者には同期の甲子園のスターを挙げ「僕は(3年夏に)甲子園に出られなかったので、力をつけてプロに行きたいという気持ちが強くなった。根尾くん、藤原くん、小園くんは競合で1位指名されたので、自分たちの世代には勝てるような投手になりたいです」と闘志を燃やした。

中学、高校時代は野球に打ち込んでいたため東京を訪れたことはないが、小学生の頃には少年野球チーム一同で東京ドームで行われた巨人のファンフェスタに参加したことがある。「天井も高く、初めてのドームだったので、違う世界だなと…」と驚きを受けた。入団が決まれば東京での寮生活となる。「環境も変わるので不安もありますが、同世代で入る選手も多いのでうまくやっていきたい」と前を向いた。

身長184センチ、体重75キロと線は細いが、のびしろは十分。来季からファーム投手コーチに就任する担当の木佐貫スカウトは「マウンドでの立ち姿がきれいだなと。投球フォームもなめらかで、腕の使い方もすごく柔らかで、しなやかに使っているという印象。真っすぐもそれに習って球足が長い、球質のいい糸を引いたようなボールを投げますので、ピッチャーらしいピッチャーだと思います。木佐貫の18歳より全然いいですよ!」と太鼓判を押し「先発完投型の大エース、負けないピッチャーになってもらいたい」と夢を抱いた。

約15分ほどのあいさつを終えると、直江は「実感がわいてきました」と表情を引き締めた。「プロの世界は厳しい世界ですし、その中で自分自身がどれだけできるかだと思う。負けない、勝てる投手を目指したい」と、広がる自身の未来を思った。