松坂に開幕ローテーション入りの指令が出た。中日与田剛監督(52)が18日、松坂大輔投手(38)に関し「(来季は)中6日で回ってもらいます」と明言。来春のキャンプでも、昨年より早めの実戦登板に挑戦させることを示唆した。調整が順調なら、4月2日の本拠地開幕・広島戦(ナゴヤドーム)の先発を託される可能性も浮上。背番号18となり、年俸1億円に復活予定の来季、週の初戦の「チューズデー松坂」でBクラス脱出を目指す。

レジェンド右腕に新指揮官が竜の浮上を託した。この日、地元テレビ局に生出演した与田監督が来季の松坂起用法について明言。「中6日で回ってもらいます」と開幕から先発ローテーションに組み込むことを明かした。

昨年まで3年間在籍したソフトバンクで、松坂は右肩痛などで1試合しか登板できなかった。今年テスト入団した中日でも、森前監督ら首脳陣は、復活への手応えを感じていたが、体調に配慮し負担を軽減。「月1回でも投げてくれればいい」としていた。だが首脳陣の想定を松坂は覆した。11試合に先発し、6勝4敗。ガルシアに次ぐ勝ち星を挙げ、チームに貯金ももたらした。ブランクからの復活により、今季はカムバック賞を受賞。チームだけでなく、本拠地ナゴヤドームの観客動員、グッズ売り上げなどにも貢献した。

前日17日のファンフェスタでも、松坂はファンに向かって「来年は(今年の)倍以上投げて、倍以上勝てるようにしたい。チームがCSや日本シリーズに出られるように頑張りたい」と公言。ローテーションに入り、2桁勝利を目指す意気込みを示したが、与田監督もカムバック賞右腕に期待する。

「表情を見ても不安はなさそう。本人もローテ入りを目指すと言ってくれている。早く投げられるなら投げて欲しい。1日でも早く実戦マウンドに上がれば、課題も見つかる」。ベテランには調整法は任せるが、2月中旬での実戦登板を希望する。

来年3月29日からのDeNAとの開幕3連戦(横浜)先発は、ガルシアを中心に先発が組まれる。春季キャンプ、オープン戦で松坂の調整が順調に進めば、4月2日広島戦の本拠地開幕投手を託すことも考えられる。経験豊富なレジェンド右腕を週の初戦に固定できれば、低迷からの脱却が現実味を帯びてくる。【伊東大介】