西武からFA移籍で巨人に入団が決まった炭谷銀仁朗捕手(31)が26日、都内のホテルで会見した。3年契約で年俸1億5000万円(金額は推定)、背番号は「27」に決まった。鮮やかなオレンジ色のネクタイを締めて登壇し「自分の経験がもっと、でかくなる。もっと、でかくしないといけない」と決意表明した。

小学生のとき初めてプロ野球を観戦したのが東京ドームだった。少年時代は関西生まれの巨人ファンを公言する。「その時に原監督のファンで背番号8のユニホームを着て試合を見ていた。そんな偉大な方から『力を貸してほしい』と言われたこともそうですし、一緒にユニホームを着て戦えるというのは本当に光栄でしかない」。

同席した原辰徳監督(60)からは打率2割5分以上の目標を設定された。「まだ彼は若い。多分、現役はまだ半分を過ぎたあたりかな。これからの野球人として成績が上がるように私はサポートする」と成長の途上と付け加えられた。

炭谷本人の意思にも合致する。“FA移籍=定位置確保”の算段は頭にない。「試合に使ってもらえるような結果を残さないといけない。死に物狂いでレギュラーつかみにいく」。出場機会が限られた今季、先発時のチーム勝率は7割3分2厘で貯金19をもたらし、リーグ優勝に貢献。結果、数字にこだわり、勝負を挑み続けた。だから「数字に関しては今年のジャイアンツのチーム成績より上回らないといけない」と、自身の成長を求めた。「野球人・炭谷銀仁朗」は新天地でも挑戦し続ける。【為田聡史】