コイの歴代最強捕手じゃ! 広島会沢翼捕手(30)が球団捕手初となる2年連続ベストナインを受賞した。強打に加え、捕手力、リーダーシップと高い総合力で、リーグを代表する捕手に進化成長した。コイの兄貴が、広島の球団史を塗り替え、リーグ4連覇を導く意気込みだ。

球団の歴史にまた、その名を刻んだ。会沢が2年連続でベストナインに選出された。広島捕手で複数回受賞は達川氏や西山氏がいるが、連続受賞は球団初だ。今季球団捕手最多の13本塁打を記録し、選手会長として球団初の3連覇に導いた。11月には侍ジャパンにも選出されるなど、名実ともにリーグを代表する捕手となった。

「ありがたいことですし、来年も頑張ろうという気持ちになります。2年連続で取れたことがうれしい。もっともっと上を目指していかないといけないと思う。1年だけというのは嫌でした。もっともっと上のレベルでやりたいと思う」

安定感のある働きができたことに胸を張る。今季も正捕手の座を守り抜き、今季自己最多タイの106試合に出場。規定打席未到達ながら打率3割5厘、シーズン自己最多42打点を挙げた。打力だけでなく、今季苦しんだ若い投手陣をリード。選手会長としてのリーダーシップも発揮した。「みんなが本当に逆に僕がサポートされたようなところもあった。みんなに感謝しています」。感謝を忘れない。

立ち止まるつもりはない。3年連続受賞となれば、セ・リーグでは巨人阿部以来。3度受賞は広島捕手では達川氏と並ぶ最多タイとなる。「そこは目標にしていきたい」。チームとしても立ち止まらない。選手会納会では乾杯のあいさつでチームの心を1つにまとめた。「来シーズンは厳しい戦いが待っていると思いますが、4連覇を目指して1人ひとりが同じ方向を向いて頑張っていきましょう」。

数々の球団史を塗り替えてきたからこそ、決意を新たにする。「(今年は)3連覇というところは最初から目標だった。チームとしては良かった。もう1つ上のランクを。それが最大の目標」。来季こそ球団4度目の日本一を刻んでみせる。【前原淳】