広島の西川龍馬内野手(23)が、来季のさらなる飛躍を誓った。28日、広島市教育委員会が実施する「Doスポーツ指導者招へい事業」で同市内の小学校を訪問。打撃の実演などで喜ばせ、来季目標に「初の規定打席到達しての打率3割」を目標に掲げた。来年1月は日本ハム近藤らとの合同自主トレを予定しており、勝負強さに磨きをかける。

西川はゴムボールを使った打撃実演などで、子供たちを大いに喜ばせた。「最近は野球をしている子も少ないし、こういう機会で面白さが分かって、野球をやりたいという気持ちになってもらえたら」。先生になりきり、1時間半の“授業”で野球の魅力を存分に伝えた。そして成績を伸ばした今季について問われると、表情を引き締めた。

「数字だけ見たらまずまずですけど、もう少しできたという気持ちが強い。まだまだもったいない打席もある」。プロ3年目は持ち味の打撃で存在感を示した。107試合出場で打率3割9厘、6本塁打、46打点はいずれも自己最高。だがレギュラー奪取には至らなかった。満足せずに来季へと気持ちを向けている。

そして「来年は規定に到達して3割を打ちたい」との目標を掲げた。今季は打席数も自己最多ながら、シーズン規定打席には82打席の上積みが必要。今季の得点圏打率3割4分6厘は、100試合以上出場した中ではチームトップ。これは大きな強みとなる。

「チャンスで打てば打点やチームの勝ちにつながる。こだわっていきたい」。勝負強さに磨きをかけるため、来年1月には初めて日本ハム近藤との鹿児島・徳之島での合同自主トレを予定。「近藤さんはミスショットが少ない。打率が残せて長打も打てる」と自身の理想に重なる。昨秋の侍ジャパンで同僚だったことで声をかけてもらった。いろんな面を吸収していく。

課題の守備ではこれまでの三塁、一塁に加え、秋季キャンプで外野に本格的に取り組んだ。また今後は現在73キロの体重を3~4キロ増やす肉体改造プランも明かした。児童からの質問コーナーでは、夢をかなえるために必要なことを聞かれ「しっかり目標を持って、人に流されず、よく遊んでよく勉強してよく寝ること」と答えた。自らも飛躍を期し、オフから貪欲に成長を図る。【大池和幸】