脱・甲斐キャノンだ! ソフトバンク甲斐拓也捕手(26)が29日、都内で「三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式に出席。日本シリーズで6連続盗塁阻止しMVPになった強肩で一躍、時の人になったが、すべての面でレベルアップし「甲斐キャノン」のイメージを覆す活躍を誓った。

2年連続の受賞となった甲斐は「うれしい。すばらしい賞」。だが喜びの半面、悔しさも隠さなかった。今季は12球団トップの盗塁阻止率4割4分7厘をマーク。ただ、“守備のベストナイン”に選ばれながら、試合終盤は代打を送られ、ベテラン高谷にマスクを譲る場面も多かった。日本シリーズでも勝った4試合はすべて最後に高谷が出場。胴上げ捕手にもなれなかった。「まだまだできていない部分が多い。信頼を勝ち取らないといけない」。最大の目標はフルイニング出場でチームを優勝に導くこと。「それができたら最高ですね」と鼻息を荒くした。

「守備だけ、投げるだけではなく、全体的に上を目指していきたい」。この日、球団納会ゴルフに出席した工藤監督も「力を伸ばして欲しい。高谷くんもいつまでもいるわけじゃない」と進化を期待した。打撃やリード面も磨き「脱・甲斐キャノン」で真の正捕手を目指す。【山本大地】