阪神からドラフト1位指名を受けた大阪ガス・近本光司外野手(24)が母校・関学大の体育会関係者合同懇親会にゲスト出席した。

今月1日に神戸市内で、中学時代の同級生である未夢(みゆ)夫人と挙式したばかりの近本が、壇上にあがると「新たな誓い」を発表した。

「阪神にドラフト1位で入団することになったのも、“カンセイ”学院大学の仲間と頑張ったからです。(悪質タックルの)アメフトの件もあるので…。しっかり活躍して“カンセイ”学院大学と覚えてもらえるように頑張ります!」

約100人の関学大関係者を前に宣言すると、拍手と歓声が湧き上がった。

7月の都市対抗で大阪ガスが優勝した際に関学大に凱旋(がいせん)した。その日以来の訪問に「僕が(大学2年秋で)野手になってから、もう1度、野球を見直そうとした場所なので。食堂とかマネジャー室とか、経済学部棟を見ると懐かしいですね」と笑顔を見せた。

目標とする「新人王と盗塁王」に加えて、関学大OBでは田口壮(オリックス1軍野手総合兼打撃コーチ)以来の「ゴールデングラブ賞」獲得にも意欲を見せた。

「学生の頃に、田口さんの講演会があって、そこに出席していた。考え方もそうですし、メジャーに挑戦することも本当にすごいことだなと感じた。自分の考えを持っていて人格者。そのときに『僕も野球を続けたいな』と思いました」

ゴールデングラブ賞については「守備をやる上では目指さないといけないところ」と話すが「課題は守備と走塁」とキッパリ。「甲子園は右中間、左中間が広い球場なので、広い守備範囲が必要。できるだけ速くボールに追いついて、できるだけ速くカットまで返したい。広いということは投げる距離も長くなるので、(送球の)制球力と強さが大事。走塁も今以上に頑張らないといけない」。甲子園特有の浜風には「刻一刻と変わるので、1球1球の確認が必要」と、虎のセンター奪取へ予習も欠かさない。

「まずはシーズンを通して試合をやり抜く力をつけたい」。今季は最下位に沈んだ虎を浮上させていく心意気が、近本にはある。【真柴健】