日本ハム浅間大基外野手(22)が、来季の「マックス化」を約束した。11日、都内の小学校で選手会と日本サッカー協会による「こころのプロジェクト 夢の教室」で初めて教壇に立った。野球を始めてからプロ入りまでをたどり、夢を持つことの大切さを説いた。最後に5年目の来季、レギュラー定着の夢を語った。

真っすぐな瞳に促され、浅間が夢を語った。「僕も、まだ夢の途中。日本ハムでレギュラーで、スタメンで出るのが次の目標です」。選手会と日本サッカー協会によるプロジェクトで初めて教壇に立ち、夢を描いた。愛称「アサマックス」に先生を付けて呼んでもらい、小学5年生を対象にした約2時間の授業で、プロ5年目の来季、自己最高のシーズン=「マックス化」を誓った。

これまでの野球人生を黒板に記し、あらためて発奮した。野球を始めた小学1年から、プロ入りするまでを折れ線グラフでたどり「夢を持つこと」「決断」を説いた。「ケガが多いなと思った。ダメなところを振り返られた」。高校2年のプロ入り前、プロ2年目以降など重要なタイミングで故障に苦しんだ。昨年11月に悩まされてきた腰の手術を決断し、来季は1年目以来の万全なスタートを切ろうとしている。

夢をかなえるため、新たな挑戦を決断した。確実性の高い打撃力を生かすためにも、出場機会を求め今オフから三塁挑戦中。本職の外野は毎年、激しいレギュラー争いが繰り広げられる。来季は王柏融も加入し、清宮ら伸び盛りの後輩もいる。「今は割り切って練習しています。自分のポジションにしていきたい」と、内野ノックなどの練習で経験値を積み重ねている。

秘めていた反骨心も、今に生きている。夢だったプロ野球選手になったが、ドラフト3位。「上に2人もいる」と悔しさを抱いていた。「自分の人生を伝えられる、いい機会になった」。クールなたたずまいの陰で経験してきた多くの挫折。足元を見つめ直し、夢への歩みを強くした。【田中彩友美】