【ホノルル(米ハワイ州)11日(日本時間12日)=山本大地】ソフトバンク柳田悠岐外野手(30)が来季メンタル強化で自身初の40本塁打を目標に掲げた。優勝旅行で球団ゴルフコンペに参加。自身初のスコア100切りに失敗した精神面の甘さを痛感し、今季36本塁打とあと4本届かなかったシーズン中の課題とも重なった。今オフは護摩行などで精神面を鍛えると決意した。

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自己ベストの壁は高かった。初のスコア100切りが視野に入った最終ホール。ボギーでOKという状況でスラッガーは力んだ。「あ~っ!」。ゴルフでは右打ちの柳田のティーショットは左方向に流れて森の中へ。ボールはわずかにくいの外に出ており、無念のOBとなった。結果的に101。OBがなければ念願の99の可能性もあっただけに「惜しかった。いけそうやな、と意識したらダメやった」と肩を落とした。

グリーンで痛感した気持ちの甘さはシーズンでも思い当たる節があった。今季はともに自己最多の36本塁打、102打点ながら、勝敗が決した試合では集中力を欠き無駄にした打席もあった。「精神面を鍛えないといけない。寒行、護摩行、読書でもいい。何か今までにしていないことをしたい」。ゴルフを通じて反省点を思い返し、さっそく対策を練りはじめた。

その上で柳田は野球でも自己ベストを狙うとぶち上げた。中でも一番のターゲットにしたのは本塁打だ。「打点は運もあるし、打率(3割5分2厘)は思ったよりも出せた。本塁打はもっと打ちたい気持ちがあります。キャリアハイのホームランを打ちたい。40本は目標。今は手応えはないけど、達成できるように準備したい」。

今季36本から残り4本の差を埋めるため必要なのは「ケガをせずに全試合に出ることと、最後まで集中力を維持すること」。トロピカル気分も吹き飛ぶOBが、そのことを再確認させてくれた。肉体、技術は言わずもがなの最強打者にメンタルが加われば鬼に金棒。心技体3拍子をそろえ、19年シーズンに挑む。