根尾の早期1軍キャンプお披露目が実現するかもしれない。中日のドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が沖縄・読谷村の2軍合同自主トレで右ふくらはぎの故障後初めてスパイクを履き、一部の練習メニューを消化。

故障後では根尾と初対面した与田監督も1軍キャンプ合流の可能性について「もちろん」と明言。早ければ2月7日からの第2クールで1軍昇格する可能性が出てきた。

故障発生からわずか6日で、根尾の足元にはドラゴンズブルーのスパイクが光っていた。ショートの守備位置でノックを受ける際に、故障後控えてきたスパイク着用を解禁。「自分から履きますと言いました。グラウンドでノックをやらせていただくので、アップシューズでは逆に危ないかなと思いました。痛みはなかったです」と振り返った。

大きな1歩だ。23日に右ふくらはぎの軽い肉離れを発症。28日まではアップシューズでリハビリしてきた。宮前2軍コンディショニングコーチは27日に「スパイクを履くと、患部への地面からの抵抗が増える。その日の状況を見ながら徐々に」と語るなど、ウオーキングからジョギング、全力疾走を経てからのスパイク着用を想定していたが、その青写真を覆す回復ぶりだ。

トレーニング室で根尾と対面した与田監督も「25日にはキャッチボールをしていた。蹴り足(右足)でも全く支障なくやれていると聞いていたので、本当に大きなケガじゃなくて良かった。動きも遜色ないので、問題はなさそう」と頬を緩めた。「長くプロ野球界で活躍して欲しい選手。数カ月でバタバタさせたくない」と慎重な姿勢も見せる一方で、根尾の1軍キャンプ合流の可能性を聞かれると「もちろん、もちろん」と、即答した。

第2クール休日明けの2月14日にはロッテとの練習試合(北谷)を予定。ともに大阪桐蔭で甲子園春夏連覇に貢献したドラフト1位のロッテ藤原恭大外野手(18)とのライバル対決が注目される。与田監督は「それだけ期待される選手。それを乗り切るのもスター選手の宿命」。かつて竜のドラフト1位として1年目で新人王などに輝いた指揮官も、根尾を取り巻く状況を理解する。1軍キャンプ合流時期の決定は、当然ながら今後の回復次第だが、間違いなく状態は上がってきているようだ。【伊東大介】