阪神陽川尚将内野手(27)が、2軍・安芸キャンプの対外試合初戦となる11日の社会人との練習試合で4番を務めることが3日、決まった。

昨年7月には1軍で4番に座り、金本阪神の窮地を救う活躍も見せた。10月に右肘を手術し、再び2軍からアピールする必要がある。安芸では野手キャプテンも務めながら、1軍に戻る日に向け準備する。「打席の中の内容にこだわって行きたい。淡泊にならないように、粘りとか」と実戦への思いを語った。

第1クール最終日のこの日、持ち前の長打力を安芸の観客に披露した。ランチ特打でバックスクリーン直撃弾2発を含む10本、ロングティーでは47本中33本がサク越え。球場外に飛び出す打球に悲鳴をあげた球団関係者に、平田2軍監督が「フロントがボール代、ケチって、選手のやる気をそいじゃいかんよ」と、ジョークでクレームをつけた。

同監督は「悔しさを内に秘めてやってる」と宜野座組からもれた反発心に期待。新井2軍打撃コーチは「すごくバットが振れている」と状態の良さに期待する。「いい状態で行けるように」と心待ちにする勝負のスタート。準備を重ね、時を待つ。【堀まどか】