巨人原辰徳監督(60)が、自身プロ1年目となる81年のキャンプの思い出を回想した。

宮崎キャンプ第1クール4日目の4日、翌5日にドラフト1位高橋優貴投手(22=八戸学院大)がシート打撃に登板予定と話題を振られると、初々しい記憶がよみがえった。

「僕もいまだかつて一番、緊張したのはシートバッティング。シートバッティングの1打席目はすごく緊張したのを覚えてる。自慢話じゃないんだけど、そのときの初球をバーンと場外ホームラン、自慢じゃないよ、でもそれくらい自分は緊張した」。ひむか球場での“プロ1号”が鮮明によみがえった。

対戦相手は原監督が高校3年時のドラフト1位、藤城和明投手だった。「これは忘れもしないんだけど、僕は高校3年生の時にジャイアンツに入りたいって思っていた。ドラフト1位でその時にジャイアンツはピッチャーでどうしても即戦力のピッチャーがほしいと。僕は(高卒で)プロ行かずに大学へ行くことが決まった」と大学進学を決断させて投手との対戦だった。

ルーキー高橋にとってもプロ入り後初の晴れ舞台になる。「高橋自身もその辺は、そういうふうな形で見てもらえるといいかな。結果はともかくと思ってます。1つの舞台にあがるという点ではでは、どうぞ注目していてください。まあ、いかなる状態でもジャイアンツをしょって立つ選手ですからね。そういう点では僕自身、楽しみにしている。固定観念を持たないで見ていきたい」と心待ちした。