メモリアル男が新天地でも名を刻む。巨人を戦力外になり、トライアウトでDeNAに入団した中井大介内野手(29)が5日、時代を締める1発を目標に掲げた。「平成最後の1本を打ちたい思いはある。本塁打だけと言わず、ヒットでも」と口にした。

幕開けしたからこそ、最後も狙う意欲がある。巨人時代、09年9月11日の広島戦で「平成生まれ1号」の2ランを放った。当時19歳。「その時4番だったのがラミレス監督。今度は開幕から1カ月は平成があるんですよね。平成が終わった後にもつながるようにしたい」と再びともに戦う指揮官を喜ばせる活躍を誓う。

節目での強さは吉兆でもある。17年9月26日のヤクルト戦で巨人の球団通算1万号のソロを放つなど、区切りをモノにする福男。今年DeNAは大洋時代から数えて球団創設70年の記念年。予兆は漂う。もちろん地道な準備は万全。内外野の守備のためにグラブは6つ用意し、第1クールでは一塁、二塁を守った。代打や守備固めの役割も期待され「ずっとチームの戦力になれるように。まずは第2クールの実戦に向けて準備をしたい」と引き締める。持ってる男が結果を示す。【島根純】