楽天藤平尚真投手(20)がゴールデンルーキーの壁になる。

15日、先発を予定している16日のロッテとの練習試合に向けて休日返上で調整。古川、森、渡辺佑に加え、前日背中から腰にかけての張りで別メニュー調整だった嶋とともに沖縄・金武町ベースボールスタジアムで体を動かした。

今季初の実戦登板となるロッテ戦では、ドラフト1位藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)との対戦も見込まれる。「打たれたら、絶対記事になってしまう。打たれる方じゃなく、抑える方で記事になれれば」と意気込む。藤原だけでなく、オコエを通じて交流のある平沢、16年夏の甲子園で対戦経験のある安田と楽しみな顔合わせがめじろ押し。「真っすぐだけで抑えたい気持ちもありますけど、打たれたら嫌なので変化球も使うと思います」と笑った。

フォーム改良に腐心してきた今キャンプ。「久米島に入った時には、自分の中で実戦までどうもっていくか不安もあった」と振り返る。背中側に入りすぎる癖があった右腕の通り道を安定させる地道な作業の繰り返し。ネットに体を挟まれた状態でのキャッチボールなど数々のプランを示してくれた伊藤1軍投手チーフコーチ、居残り練習の相手を務めてくれた横山ブルペン捕手をはじめ「期待して付き合っていただいた方々のためにも開幕1軍、1年間ローテーションを守る」と決意表明した。

則本昂、岸の2枚看板に続く先発3番手に食い込む存在として期待を背負う中、貪欲に結果を欲している。「シンプルに一番強くて速い真っすぐを投げるために、1年間このフォームで、というものにたどり着いてきた。変化球も含めて、去年とは違うボールになっていると思う。実戦で結果を残すしかない」と気持ちを高ぶらせた。【亀山泰宏】