2年連続の開幕投手を狙うソフトバンク千賀滉大投手(26)が17日、紅白戦に初登板した。新千賀スタイルを試しながら2回を2安打無失点に抑えた。

今季初実戦のテーマはカットボールだった。「うまくいくか練習中。選択肢が増えるかなと。危ない球なので練習して。使えるかはわからない」。左打者には外角ボールゾーンからストライクに入るバックドアで投げた。先頭の左打者、育成周東の初球にいきなり投げた。「直球しか待っていなかった。入りをそれで来るかと…」と周東は予想外の球を見逃した。

2回先頭の内川には右打者の内角ボールからストライクに入るフロントドアを2球投げファウルを稼いだ。「内川さんの時はスイッチが入った。打たれたら永遠に言われるのでしっかり投げた」とニヤリ。ほかにもツーシームを2、3球投げた。

この日の直球の最速は球団のスピードガンで155キロを示した。工藤監督も「いつもより仕上がりが早いんじゃないか」と驚くほど。その直球をさらに生かすための挑戦がカットボールとツーシームだ。昨季はリーグワーストタイの21被本塁打を許した。直球とフォークボール中心で相手に狙われないためにも、このキャンプで仕上げるつもりだ。受けた栗原も「カットは手元で曲がるし、カウント球にも勝負球にも使える」と話す。この日は愛知から両親と蒲郡高時代の恩師、現豊橋商の金子博志監督も球場に駆けつけていた。投球に幅を広げ、頼れるエースを目指す。【石橋隆雄】

◆ソフトバンク千賀の投球内容

【1回】

※周東  三ゴロ

※高田  空振り三振

松田宣 見逃し三振

【2回】

内川  中飛

真砂  右飛

※谷川原 左安

塚田  右安

※高谷  左飛

※は左打者。2回、32球、2安打、2奪三振、無失点。