「今日から俺は」いや、ハマの主砲は「今から」絶好調だ。DeNA筒香嘉智外野手(27)が24日、広島とのオープン戦(宜野湾)で2打数2安打2打点と存在感を示した。

まずは初回1死二、三塁から、大瀬良の直球を右前へ運ぶ先制打。1点リードの3回2死一塁からは右中間を破る二塁打を放った。ここで代走を送られ、お役御免。「体もすごく順調ですし、日に日にボールの感じ方もよくなっている」と充実したキャンプの経過を口にした。

2本目の打球は、まさに主砲そのもの。風に乗れば、柵越えしていた。既にシーズンに入っても、何ら遜色はない。昨季は得点圏打率2割3分7厘と、勝負どころで本来の力を発揮できなかったが、この日は最初の打席から、得点機会を無駄にすることはなかった。ラミレス監督も「安定していると思う。彼のような打者がいるだけで、打順のラインアップにおいて、相手に脅威を与えると思う」と安心感であふれている。

例年と比べてみても、早めの仕上げだ。昨年は5月に打率3割4分1厘、7本塁打の活躍を見せたが、3、4月は打率2割4分1厘。徐々に調子を上げていくタイプだが、10年目の今季は好調をキープしている。「ボールをどう感じるかが、テーマ。ボールを感じる=体の反応なので」と現在の自身の課題だけを見つめて、打席に立っている。

オフには、将来的なメジャー挑戦の夢を口にし、また野球に打ち込む子どもたちを取り巻く環境についての意見でも話題をさらった。その中で“本業”である主砲としての存在感は、さらに輝く一方だ。「順調に来ています」。短い言葉に、充実した様子がうかがえる。【栗田尚樹】