50発いけるぞ! ソフトバンク柳田悠岐外野手(30)がオープン戦1号の本塁打を放った。初回に西武高橋光の低め変化球にややタイミングを外されたが、技ありで右翼テラス席へ運んだ。自己最多の36本を打った昨年はオープン戦では本塁打がなく、開幕11試合目で初めて快音が出た。目標に掲げる50発へ向けて、オープン戦3戦目で幸先よくスタートを切った。

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柳田の打球が右翼テラス席に飛び込んだ。西武高橋光の低め変化球に少し体が泳いだが、グッとこらえた。「合わせて振ったような感じでしたが、思ったより飛んだ」。軽打に見えても飛距離は十分だった。

ベンチ前に戻ると、ニッコリ笑顔で今年最初の「最高!」ポーズも披露。「タイミングをずらされて、詰まりましたが、入ってくれて良かったです。マグレじゃないですか。パワーはちょっとあるのかな」と謙遜しながら振り返った。

今年はキャリアハイの50本塁打を目標に掲げる。自己最多の36本を打った昨年はオープン戦では本塁打がなく、開幕11試合目で初めて快音が出た。今年はオープン戦わずか3戦6打席目で幸先のいい一打だ。自主トレをグアムから沖縄に変更し、1月上旬から打撃投手に同行してもらった。例年より早い時期から本格的に打ち込んだ成果が早くも出た格好だ。キャンプでは右太もも裏を痛め本隊を離れた期間もあったが、もう心配なし。「今打とうが、打とまいが…という感じ。まだまだやと思いますし、もっといいコンディションにしたい」とさらに前を見た。

この日は昨季リーグ王者の西武とヤフオクドームで戦う「開幕前哨戦」だった。工藤監督は試合前に「嫌なイメージを付ける。選手も『今年は違う』というところを見せてほしい」と話していた。投手陣が打ち込まれチームは敗れたが、主砲が進化した姿で「ソフトバンクに柳田あり」を見せつけた。キャンプではド派手な金髪も、3月に入ると同時に黒く染め気持ちを切り替えた。本番は開幕から? と問われると「もちろん!」と力強く即答。やはり今年もこの男が頼りになりそうだ。【山本大地】

▽ソフトバンク王球団会長(柳田の1発に)「彼なんかほっといても打つからね。心配ないよ。打つ人は打つんだからね」